北風と太陽
酷い肩こりで、首も肩もガチガチ、右肩がひどく上がっている方が来院されました。硬く固まった身体には「身体を固めない方が楽だよ、緩んでいる身体は気持ちいいよ〜」といったメッセージを送ります。
身体が心地良いと感じる施術をすること、それがメッセージになります。
「北風と太陽」の話は、北風と太陽が旅人の上着を奪う勝負をする話です。まずは北風が旅人の上着を吹き飛ばそうと、冷たい風をビュービュー旅人に吹きつけます。(施術でいうとどんどん刺激して積極的に凝りを取っていく感じですね。)
すると旅人は上着を飛ばされないように上着を掴み、さらに重ね着をしていきます。(強い刺激で施術すると、その力に対抗して、身体はますます硬くなります)
次は太陽の番です。太陽は旅人に光を当ててポカポカ暖めました。重ね着をしていた旅人は汗をかき始め、重ね着した衣類を脱ぎ捨て、上着を脱いでしまいます。(優しく心地良く身体に働きかけると、身体は固めている必要がないんだと感じ、身体は固めた身体を緩めていきます。)
上着を奪う方法にも色々あると思いますが、太陽は相手に無理なく働きかけていますね。施術も身体に無理なく働きかける事が大切です。
そんな風に優しく施術していくと、患者さまの肩甲骨が3センチぐらい動き、本来の位置に戻りました。上がっていた右肩も下がりました。ご本人は、肩甲骨がそんなに動いたのは分からないそうですが、とても身体が楽になったと喜んでくれました。