医師に鍼を教える仕事②|ツボの概念と鍼という道具の基礎

今回も講師の仕事に行ってきました。一人は前回お会いした医師、もう一人は初めてお会いする医師でした。このお二人は実技指導を何回も受けている方で、臨床での応用的なことを学びたいというご希望でした。

 

質問のひとつは、「東洋医学ではさまざまな腰痛がありますが、瘀血による腰痛や陽虚による腰痛など、いろいろある腰痛をどのように鍼で施術したらよいのでしょうか?」というもので、もうひとつは「冷え性に対する鍼灸の施術」でした。

 

どちらも一言では答えられない、幅の広い質問です。

 

この勉強会は今回で2回目ですが、気が付いたことがあります。それは申し送りがないということです。今回はどんな方が来て(どれぐらい鍼の知識があり、技術があるのか)、そしてどんなことを学びたいのかが当日まで分かりません。

 

その状況で、数秒のうちに質問の答えと鍼の技術面の課題も考え、指導していくのは難しいことです。(正直なところ、とても大変です)

 

とりあえず、腰痛も冷え性も弁証論治をするよりも、まずは常用穴をしっかりと捉え、刺鍼できるようにすることが大切なので、刺鍼の練習をしました。

 

腰痛は下半身に重さがかかるので、下半身の筋緊張を緩めるために、そして弁証論治なしの時点でも共通して使うツボとして「脾兪・腎兪・大腸兪・次髎」鍼を練習することにしました。

 

冷え性は、仰向けで取るツボとして「三陰交・血海・足三里」の刺鍼を練習しました。

 

そして感じたことがあります。
ここに来ている皆さんは

 

1.ツボとは何か
2.ツボの見つけ方
3.鍼の種類
4.鍼の使い方

 

などの基礎中の基礎を教わっていないかもしれない、と思いました。そのため、ツボをイメージしながら刺鍼ができていないように見えました。

 

実技で大切なのは、鍼灸の弁証論治よりもツボや鍼の基礎的な知識や概念です。その上に実技を積み重ねていかなくては、効率的に鍼灸の技術を習得することは難しいと思います。

 

そのため、次回に向けて基礎的な内容の資料を作ることにしました。