階段を踏み外し、転倒して圧迫骨折になった方が来院されました。病院からは、軽度の圧迫骨折なので家で過ごすように指示されたそうですが、体幹を動かすと激痛が走ります。痛みで施術用のベッドに上がることも出来ません。

こんなに痛くても入院にならないんだ…と、一人暮らしの高齢者なので心配でした。

楽な姿勢を探すと、立ったままで上半身だけベッドにうつ伏せになるのが楽なようでした。施術を始めると、背中から骨盤まで歪み、ガチガチになっていました。骨盤が歪み、足の長さが違っていました。血色が悪く、肌が真っ白になっていました。

痛みに耐えている生活に疲れているのか、鍼灸の施術中はぐっすりと寝ていました。施術が終わると血色の悪かった肌が肌色に戻ります。施術後、痛みがかなり減るそうです。

この方は川口市在住なので、北区まで通うのは大変です。家で安静にしているのか、通院するか、どちらが良いのでしょうか。

私は悩みましたが、ご本人は通院するという強い意思をお持ちで、鍼灸を受けると痛みが減って楽だからと家族に送ってもらったり、自力でバスと電車で来院されました。

そして、何回か鍼灸を受けているうちに痛みがなくなり、足の長さが揃い、以前の動きを取り戻しました。この方は、日常生活が送れるようになったことをとても喜んでいました。毎日、丁寧に生活し、転ばないように気を付けているそうです。