顔、麻痺の症状
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顔面神経麻痺は突然起こり、顔半分が動かなくなるので、患者さまの精神的なショックはとても大きいです。
当院には抹消性の顔面神経麻痺の方が来院されています。顔面麻痺はウイルスの再活性化により起こり、抗ウイルス薬と神経の炎症を抑えるステロイド剤で治療します。
ベル麻痺→単純ヘルペスウイルスの再活性化による麻痺
ラムゼイハント症候群→帯状疱疹ウイルスの再活性化による麻痺
顔面神経麻痺は身体が元気な時は問題がないウイルスが活性化して起こるので、身体は免疫力が落ちて、疲れ果てている状態ですから、鍼灸は身体を本来の元気な状態に戻すことで顔面神経麻痺の早い改善を促します。
当院の鍼灸は顔だけでなく、全身に鍼をします。顔面神経麻痺の改善は緩やかですが、少しずつ瞼が閉じる、鼻翼が動く、口角が上がる…といった改善が起こります。
麻痺が起きて焦っていても、発症してから3週間程度は顔を無理に動かさずに安静にしましょう。顔を無理に動かそうとすると、おかしな顔の動きを覚えてしまいます。
顔が回復してきた時には、目を開いて、食事を食べる、喋るなどを意識して下さい。この時期には顔の動きを助けるようなリハビリ的な鍼をしていきます。
当院ではベル麻痺を発症して3週間後から施術を始め、顔面神経麻痺スコア(40点満点)から12点→38点まで回復したなどの様々な症例があります。病院での計測値を参考にしながら、当院でも40点法をチェックします。
後遺症が残らないよう、病的共同運動(口を動かすと目を閉じてしまうなど)が起きないように一緒にがんばりましょう。
顎関節症は歯科の担当なのか、鍼灸の担当なのかと聞かれることがあります。
顎関節周りの炎症を抑え、筋肉を柔らかくして関節が動きやすいようにするのは鍼灸が得意とするところです。
歯科でも顎関節を柔らかくしたり、首肩周りの緊張を取るようにしてくれる院はありますが、これらの鍼灸の本業であると思います。
鍼灸は顎関節、首肩の状態が良くなるように鍼をします。開口困難の方も鍼をしながら、きちんと開口できるように目指します。
寝ている間に歯ぎしりをしてしまう方は歯科でマウスピースを作ってもらったほうがよいかもしれませんし、顎関節症でお悩みの方は、鍼灸と歯科の双方の良いところを上手に使って治療するのが一番良いと思います。
自分の力で腕が上がらず、健側の腕で患側の腕を持ち上げるような症状の方が来院されます。神経根の圧迫による麻痺が原因のことが多く、手術はしたくないからと鍼灸院を訪れます。
麻痺の場合、改善に時間がかかると考えられますが、数回で改善する方もいて、このような方は神経の圧迫が取れやすかったのかな、と思っています。
麻痺の時間が長く、筋肉が痩せてきてしまった方は改善に時間がかかりますので、少なくとも3か月は継続的に鍼灸を受けて下さい。
麻痺の方の予後はそれぞれです。経過に差があり、予後の予測が難しいですが、早くから鍼灸を始めた方の方が予後が良いです。