85歳の女性、下肢静脈瘤、膝の変形といった症状をお持ちですが、元気でよく動ける方で2〜3週間に１回来院してくれていました。しかし、このところ天気やコロナの影響で鍼灸を受けることが出来ませんでした。

すると先日、腰が曲がって前かがみになっての来院。後ろ姿からも骨盤の歪み、背中も曲がりがはっきり見えます。転倒などの事故はなく、生活は平穏そのもので「身体が何だか変だなあ」と感じるぐらいだそうです。

これを見て、この方は鍼灸を受けることで身体の状態をかなり維持できていたんだと感じ、ハッとしました。

丁寧に鍼灸の施術をしましたが一回ではすっきり改善せず、１週間後にもう１回施術し、だいぶ腰が伸びました。

鍼灸の施術をしていて、長い年月生きるようになった人間は身体のメンテナンスが不可欠になってきたなと思います。年齢を重ねていく中で不調に悩まされることがあり、その不調に鍼灸が適応していることが多くあります。

薬を使わないで、早い段階で自分の身体の体調を整えるために鍼灸を受けた方が良い場合が多くありますが、日本ではまだそこまで鍼灸は認知されていません。

海外では代替医療として、国民が保険で気軽に鍼灸、カイロ、理学療法を受けられる国もあるようです。日本もそうなるといいなと思います。